03, 10. 2009 型押しの手帳


未だ雲は多めながら、昨日来の雨は上がった。庭には、丁度良いお湿りだった。地区のシルバーセンターからは、冬囲いの申込書が、回覧板では、冬期間の除雪の申込先が記された書類が届けられた。厳しい季節の為の準備が始まる。

予定通り、弟の家族が戻った。旅先で風邪を引いて来たが、インフルエンザ流行の折で、直ぐに病院へ出かけたら、幸い気温の変化に対応し切れぬのが原因の風邪だった。日中と朝夕の気温差が、大きかったらしい。

8月に甥が新しい家族を連れて一時帰省した折に、心ばかりの祝いを渡し、新たな家族の為に、時間を見付けてバッグを作る約束をしていた。旅行が決まって、少々慌ただしかったが、送る手間を省いて持たせようと、急遽バッグを作り、姪のトランクに入れて貰った。手持ちのバッグに気に入ったデザインがあったが、サイズは半分位で良いと言う。先方は建築を仕事にする人間なので、サイズ違いはあるまいが、日頃作っているバッグより余りに小さい。念の為、「余り物は入らないが。」と確かめると、「携帯とお財布が入れば充分です。」と言われて納得した。ゴタゴタと物を持ち歩く悪癖はないらしい。

表皮をペーパーで擦って仕上げるヌパックという皮が手に入ったので、牛皮にクロコダイルの型押しをした皮と合わせた。ソフトな風合いと、艶のある表皮のコントラストを狙った。小さなサイズなのに肩に掛けると言うので、持ち手は2cm幅と細くして、バランスを取った。下の上写真は、縫い上がった部品。中袋は、裏表にして、外袋に収める。少しヌパックに余裕があったので、小さなセカンドバッグを作って入れておいた。




家族一緒にロンドン観光をした折に、リバティで求めたという“祝い返し”を手渡された。チューダー様式の素敵な建物のデパートの記憶が甦った。包装は完璧なデザイン。箱と同色のリボンを解くと、中から2人のメッセージ・カードと柔らかな皮に繊細な図柄が型押しされた手帳が現れた。天地と小口は金色の見事な手帳。悪筆で埋めるのが憚られる様な代物。加齢で、PCの操作が不可能にでもなったら、来し方を思い出して、埋めて行こうかと思っている。弟夫婦からは、バロセロナの土産と大きな箱を渡された。何れも姪が持ち帰ってくれたとのこと。こちらは、当地では見かけぬデザインの靴だった。踵まで革で包まれた靴で、手彩色と思われる図柄が描かれていた。丁度、来年の個展会場が、上履きに替える必要がある空間なので、音がしない様にゴム底の靴を見付けようと思っていた矢先だったので、渡りに船。来年の個展用に廻すことにした。この色とデザインなら、着衣は白が望ましい。虫干し代わりに、白い洋服を着ることにしようか。