20, 03. 2012 雲のドラマ


朝方は青空が広がっていたが,昨日は雪も交え,変わり易い天候となった。仕上げた和紙の作品で立体を創ろうと準備していたが,朝食後間もなく,暖房機の不備を修理する業者が訪れ,水道の元栓を止めて水が使用出来なくなった。水で戻した膠を煮溶かす作業も,厨房一杯に広げられた様々な道具で出来なくなった。暖房機の配管が何処かで漏れているらしく、厨房の床下の室に水が溜ってしまった。築後15年を過ぎると,様々な支障が出て来る。

出ばなを挫かれて,仕方なく前日裁っておいた煙草入れの縫いを始めた。ベルトが無いだけで,後はバッグと全く同じ工程。小さいだけにかえってやり難い。昼食時を挟んでも,未だ作業は続けられていた。外袋と中袋を縫い,マグネットキャッチを付けて、2枚の袋の合わせ目に両面テープを貼り,クリップで押さえるところまで作業を進めた。

2時過ぎに散歩に出かけた。西風が強く冷たい。風に乗って,西から大きな量塊の雲が流れて来る。すっぽり雪に覆われていたコノテガシワが大分姿を現し,下の塀も出て来ていた。ナナカマド公園傍のお宅の屋根の雪が落ちていた。夏は人の気配があるが、冬期間は全く人の気配がない。大量に落ちた雪は,遊歩道まで迫っていた。





余りに西風が強く冷たいので,住宅を風除けにして南東へ向い,また住宅街を戻って来ることにした。西の雲が優勢になると,小雪が舞い出す。昨日の日記に,魚沼在住のMIXY友Mさんが、お彼岸荒れという言葉があるとコメントを寄せて下さった。日本海側は,この時期天候が良くないことが多いのかと思われる。お彼岸の後に降る雪を、大彼岸の跡隠しと呼ぶとも書かれてあった。春を待つ気分を削がれる雪国の暮しが表れている。激しく変化を見せる雲のドラマを楽しみながら、散歩を終えた。手袋を嵌めているのに、指先が痺れて来ていた。雪は日暮まで,何度も舞っていた。






今朝は雲なく良く晴れている。-10度近くにならないと出ない結氷が,窓ガラスを覆っている。寒いお彼岸の朝。