03, 12. 2009 大きな農場


昨日は薄雲が広がってはいたが陽射しはあって、朝食後早々に仕事を始めた。2時間もすると、含んだ絵具の水分で、和紙が大きく波打って来た。暖かい時期なら窓を開けられるので乾燥も早いが、冬場は暖房を効かせていても中々乾かない。仕方なく仕事を中断し、買物を兼ねて散歩に出かけた。

気温は低めながら、風が弱いので酷く寒くはなかった。北東のスーパーでの買物だったが、何時もの様に東へは向わず、家の東の車道を北へ向った。団地の北端の三番通りを渡り、道立盲学校がある四番通りへ出た。地形は此処から急速に下がっているので、目の前に広大な風景が広がる。西側の土地は耕され、遥か西に札幌の街並とその西に続く山並みが霞んで見えた。東側の畑には、白い布で覆われた未収穫の野菜が残されていた。手前の収穫済みの部分に、野菜が落ちていた。少しぬかるんだ畑に入って見る。秋に予想した通り、野菜はサラダ菜だった。四番通りへ戻って、東へ進む。平行して走る三番通りに比べると、車の数は極端に少ない。冬には強い風と雪が吹き付ける道路で、歩道の北側には金属の高い柵が、延々と続いている。もう少しすると、この柵にパネルが取り付けられ、防風と防雪の役割を果たす。最も風当たりの強い道路なので通ったことはなかったが、柵越しに開けた風景が見られて気持ちが良かった。未収穫のレタスは、未だかなりの量があった。





中学校の前に信号があったので、南側の歩道へ渡った。真新しい大きな立派な建造物があった。老人の介護施設だった。高齢化が進む団地の周辺には、この種の施設が目立つ様になって来ている。更に東へ進むと、雑木林があった。三番通りにも見られた赤い実を付けた樹があった。こちらの樹の方が格段に大きい。葉を落とした樹に絡まったヤマブドウが未だ実を残していた。先端が折れているのに、他を圧する程の大きなカラマツがあった。





スーパーの北側に聳えるマンションが見え、南へ進路を変えた。東側には広大な敷地の農場があって、干し草の大きなロールが山積みにされていた。手前の畑の作物は残された切株から、トウモロコシと思われた。サイロも見える。酪農農家らしい。西側に針葉樹が植えられた切れ間から覗くと、煉瓦建ての大きな住宅があった。団地では滅多に見られない保守系のポスターが貼られていた。この地方で最大の酪農一家で、先代からの閣僚経験のある議員の名が下に入れられていた。先の選挙では次点となり、比例代表で漸く当選という憂き目をみた。





針葉樹の根元に、巨大な切株があった。随分以前に切られたものと見え、色が抜けて白くなり、芯が朽ちて、キノコが生えていた。車の出入りに邪魔になって切り倒されたものかも知れない。このお宅の西側には大きなマンションが建ち並び、直ぐ南には、真新しい個人住宅がびっしり続いていた。古くからの酪農農家と思われるが、都市化に押し流されずに残って欲しいと思った。