19, 12. 2016 真冬日脱出


12月も下旬になって、暖かな日が巡って来た。前日とは10度近い気温差がある。洗濯機を仕掛け、手がけていたペンケースを仕上げて包装した。2006年、パリでの2人展を終えて、最終学年に進んだ甥の様子を見にロンドンへ渡った。リージェント。ストリートにあるチューダー様式のリバティで、三角形の革のケースを見付けた。気に入ったがかなりの高値で、帰国してから製図をして作ったケースを、もう10年も使用している。青と桃色のケースを縫い上げたが、ファスナーを紫色のお揃いにした。丁度収まるサイズの箱が見付からなかったので、箱代わりになりそうなものを、探して来ることにした。




東のスーパーの店舗へ行く前に、回り道をしてマンサクを見て来ることにした。シラカバ公園を西へ抜ける。相変わらず、西の雲が高い。マンサクの冬芽が膨らんでいた。住宅街を、東へ戻る。玄関前に、大きなクリスマスツリーを飾っているお宅があった。ゴミ箱の両脇に、サンタの帽子が竹の先に掛けられていた。





連日の真冬日で、樹の実は凍って朽ちていた。ズミもエゾノコリンゴも、赤黒くなっていた。キタコブシの冬芽が、銀色に光っていた。路面の雪が融けて車が近付く度に水飛沫が上がる3番通りを、東へ進む。スーパーの西側の白樺の梢が、黄色味を帯びて来ていた。近付いて見上げると、雄花が伸び始めていた。








雑多な商品が数多く並ぶ売場を廻って、丁度良いサイズの2色の布のテープを編んだ箱を見つけ出した。書状を入れた封筒を載せると、蓋代わりとなる。クリスマス前に出来上がって、何よりだった。