09, 02. 2015 霙混じりの雨
昨朝、南西の空に月が見えていたが、強い南風に乗って雲が広がり、やがて雨が降り始めた。ほぼ出来上がった紙片から有効な部分を切り取って、小品を組上げる積りでいたが暗いので諦め、教室の方が置いていった本を読んで過ごす。医師でもある作家が、やはり麻酔医師であった父親の終末の迎え方を記したもので、現代医学の終末の対応に、一石を投じる内容だった。進んだ医学が当然のことの様に行う延命処置が、殆ど患者の為というよりは、遺された家族や医師の要望であることが判る。殆ど意識もなくなっているのに、様々な処置をされて苦痛が長引く延命処置は受けたくもない。
2時を過ぎて気温が下がったのか、雨に霙が混じり始めた。傘をささずに歩けそうなので、散歩に出掛けた。緩んでいた路面に雨が降って、道路はずぶずぶの状態。砂地を歩く様に、足が戻される。強い風で、街路樹のシナノキの枝や托葉の付いた実が落ちていた。
東町公園の北の道を、西へ向かう。高い雪の壁の嵩が減って、公園内が見えていた。大きく枝を広げた市の指定木の檜も見えていた。緑地帯を北へ戻る。此処にも数本の檜がある。檜は上質な木材となる筈だが、その樹皮は所々に亀裂が入って、やがて剥がれ落ちる。雨で樹皮の濃淡が、一層際立っていた。
空が少し明るくなり、霙混じりの雨が降り止んだ。西へ向かい、南北に通る幹線道路を北へ向う。サンゴミズキの赤い枝に、小さな冬芽が出ていた。上空が騒がしくなった。見上げると、例の鳥の一団が、街路樹のナナカマドに飛来していた。ナナカマドは市の樹なので、数が多い。実を食べ尽くして何処かへ去って行くのだろうか。寒さの中、マンサクの冬芽が膨らんでいた。東の住宅街は排雪作業が済んで道幅が広がったが、此の一帯は未だ作業が済んでいない。道の両脇から迫り出した雪で、車がすれ違うのが難しくなっていた。
今朝7時過ぎまでは浮雲が多かったが、現在は雲なく真っ青に晴れている。昨日見合わせた小品の組み立て作業を進めることにしよう。