08, 01. 2013 雪との闘い


年が明けて一週の昨朝、朝食で七草粥を摂った。春を待つ心もさることながら、栄養過多気味だった胃にも優しい佳い風習と思われる。午前中は青空の領域が広がっていたが、次第に雲が広がり、作業の手元がくらくなって来た。そろそろサンプル用のパーツに着彩して、塗料の透明度と強さを試す段階まで漕ぎ着けた。表面を平滑にしようと、金鑢を買い求めに出かける。以前金工で使用していたものがあるが、錆が出ているので、新しいものを求めることにした。

久々に真冬日脱出の予報が出ていたが、僅かに雪は揺るんでいるものの、期待程は暖かくない。庭中に薔薇を植えておいでのお宅の薔薇のアーチに積った雪が、面白い形を見せていた。屋根の雪も、撓んで布の様になっている。体感温度は高くは感じられないが、緩んだ雪を見ると気温は上がっているらしい。




ナナカマド公園を東へ通り抜け、住宅街を東へ向う。公園や沢に雪を運ぶ人々が多かった。東の沢前の雪の壁にも、所々に沢へ雪を運ぶ道が出来ている。道を辿って、雪の壁の裏手に回り込んでみた。ホウノキの枝が雪に捉えられていた。夏には見えない小川の流れが見える。昨年切られたイワガラミの更に奥の樹に、イワガラミが残っていた。此の位置では、夏には見ることが出来ない。






三番通りを越えて、高速道路の西の道を歩く。バッコヤナギの冬芽は未だ固い。住宅街を折れ曲がりながら南西に戻る。角のお宅の雪の壁が、異様に高かった。雪の壁の上には、雪の塊が積まれている。南側の隙間から、壁の内側を覗いた。壁の内側は綺麗に除雪されており、壁も二段構えになっていた。まるで、雪の要塞の様だった。三番通りへ戻る頃、雲を抜け出た陽が、低い空に大きく見えていた。





金鑢を買い求めて戻る頃には、陽は西の雲の壁に沈み、残照が見られた。冬至から半月余、西の雲の壁がなければもう20分余は陽光が見られるのに惜しまれる。昨夜南の空に半月に近い月が見えていたのに、今朝は小雪が散らついている。