21, 04. 2013 足踏みする春
寒気が中々去らない。昨日も晴れていた午前中に、俄に空が暗くなったと見る内に、霰が降り出した。正午前には止んだが、少し大きくなって来たワサビの丸い葉が霰に打たれていた。教室を終えて床を磨く。新たな膠を水に漬け、避難させてあった立体をアトリエに運び込んだ。
2時半過ぎに買物がてらの散歩に出かける。上空は晴れていたが、西の雲は厚かった。住宅街を東へ向う。チシマザクラだったと記憶しているが、芽の先が僅かにピンクに染まっていた。芽吹きが近くなって、沢の樹々は量塊を増して来ていた。
沢に沿って北へ向う。観察地点の猫柳は、雄花が伸びて緑色を帯び始めていた。バッコヤナギという種と思われる。近くの柳は雄花が円く、銀毛を光らせていた。沢から西へ延びるあかしあ公園のオニグルミの芽が、分離し始めていた。沢の底から伸びている胡桃は、路面より遥かに聳える大木。
沢を離れて、住宅街を北西へ向う。沢の支流に当たる窪地へ下りてみた。投げ込まれた雪が届かぬ窪地の中段の地面が現れていた。未だ雪が残る下段には、この先エゾエンゴサク、エンレイソウ、オオバナエンレイソウと春の野草が咲き、初夏にはオオウバユリ、秋にはサラシナショウマが咲く。直ぐ斜め向いがスーパーなのだが、大切な野草の宝庫。中段の桜を見上げる。桜の便りが次々と報じられているが、此処の桜の開花は遅れる様に思われる。
スーパーに入る前に、雪が融けた原野を見渡す。北西は雲が厚く垂れ込めていた。手稲山の姿は見えるが、厚い雲を載せている。青空を背景にした白く輝く手稲山を未だ目にしていない。石狩湾から流れ込む気流が変わって来ているのかもしれない。
今朝は雲なく良く晴れている。早く冬囲いを取除きたいが、5度前後の気温では外仕事をする気分にはなれない。