31, 03. 2013 雪の中から
時折西の雲が張り出して陽を遮ったが,昨日は概ね良く晴れた。下地となる明度の高い青で,立体に流れを付ける。絵具の乾きを待つ間に,3年前の個展で準備をして展示出来なかった和紙の立体を解体した。霧吹きで水分を加えると,接合部分は上手く外れた。現在使用している礬水よりも、かなり濃度が低かったと思われる。平滑にする為に,床に水張りして固定した。
2時半過ぎに,買物がてらの散歩に出かけた。未だ雪の残る歩道は雪解け水が溜り歩き難くなっていたので,住宅街の枝道を歩く。雪に埋っていたナツハゼが、姿を現していた。雪に捉えられた枝が,ほぼ直角に曲がっている。注意してみたが,折れてはいない様子だった。どの通りでも,雪割りをする人々の姿が見られた。車道の中程まで雪を広げている所もあった。車が通り難かろうに。
東の沢の西の道を北へ向う。雪解けは中々進まぬが,梢の色付きは強くなっていた。タラノキの芽も、分割し始めている。沢を離れて,住宅街を北西に向う。石塀の上から椿が姿を出していた。寒さが厳しかったので,随分葉が傷んでいる。以前は椿は戸外では育たぬ植物とされていた。近年戸外に植えるお宅が増えているが,今冬の様な寒さでは,無理なのかも知れない。窪地を通り桜を見上げる。あと一月で開花するのだろうか。
西の雲が広がって来ていた。スーパーに入る前に,裏手から原野を見渡す。分厚い大きな量塊の雲が、山根実を隠していた。黒く翳んだ辺りは,雪が降っているのかも知れない。買物を済ませて,三番通りを西へ戻る。鴉が分離帯の樹に舞い降りたので見上げると,巣を架けていた。車の往来が激しい道なのに,良い度胸。ナナカマド公園の巣は枝と一緒に切り落とされたので,今年は公園を安心して通ることが出来る。
今朝は雲が厚かったが,8時を過ぎて青空が広がって来た。色を使う仕事には,太陽光が何より有難い。