20, 11. 2012 早い夕暮れ


高曇りだった昨朝の雲は切れ、青空が覗き始めた。気温が低いのか、庭に降り積った雪は、殆ど融けなかった。通常の洗剤では洗えぬスカーフやブラウスを洗濯機にかけ、日に二度記録している血圧の平均値を出す集計をする。服薬の効果か、血圧は確実に下がって来ている。

正午少し前に、病院へ出かけた。人混みを避け、バスで新さっぽろへ向う。車道や歩道の雪は融けていたが草原の雪は残り、視界が明るくなっていた。地下鉄に乗り換えて病院へ向う。札幌も予想程は雪が融けてはいなかった。医大へ続く道の並木は、未だ葉を残していたが、街路樹のトチノキは葉を落としてしまっていた。



待合室は混み合っていた。予約時間が指定されてはいるが、2時間近く待たされた。脳外科の病院なので高齢者が多いが、若い世代も散見される。血圧を測る様に指示されて測ったら、30以上も跳ね上がっていた。無為に過ごす時間は、健康に良くない。僅かな問診と次回の通院日を定められ、薬を受け取って病院を出たら、陽は傾いていた。弱く夕映えが出始めている。北東へ向い、資料館の裏庭に入った。雪が残っている草地に入る。東側の正面は瀟酒な造りだが、西側の裏面は中世の建築の様な無骨な感じがあって、中々佳い。東へ廻って正面を見る。既に冬囲いが終り、陽の当たらぬ東側は車道にも雪が残っていた。




大通公園を東へ向う。暮れ始めた空に、三日月が見えていた。西を振り返ると、夕映えは既に消えていた。先日実を拾ったユリノキの落葉が更に進み、残った葉が街灯に照らされていた。




夕暮れが加速する。駅前通りを北へ向い、昨日から始まった先輩作家の個展に立寄ろうかと思ったが、気分が乗らず寄らずに戻った。