09, 02. 2012 地吹雪


昨朝7時を過ぎて,雪が舞い始めた。風も強く,前夜降り積った雪を舞い上げる地吹雪となった。朝のニュースの最中に,少し北東のインターチェンジから北の高速道路が、吹雪の為に通行止めになっていると,テロップが流れていた。真冬日脱出も僅か2日で真冬日に逆戻りで、更に吹雪とはと些かうんざりする。朝刊に,アントニ・タピエスの訃報が載っていた。享年 88。一昨年、バルセロナで訪れたタピエスの記念館を思い出した。何歳まで制作を続けていたのだろうか。佳い,好きな作家だった。

今日,工房へ伺う予定なので、仕上げた小品の脆弱な部分を再度点検した。手元が明るくなって来た。外を見ると,雪は止んで青空が広がり始めていた。正午のニュースでは,高速道路の通行止めのみならず,電車やバスも運転を見合わせていると,報じられていた。同じ市内でも札幌寄りなので,豪雪地帯の降雪に組み込まれずに済んだものとみえる。

持参する小品の点検と補正を終え,2時前に夕食の素材を買い求めに出かけた。北西を廻ってからスーパーへ寄ろうと,北の沢へ向った。上空は真っ青。西に雲が少し見受けられた。北の沢の樹々の雪は,すっかり落ちて見通しが良くなっていた。除雪車が沢へ押し出した雪の山を登って,池を覗き込む。夏なら斜面からかなり突き出た位置になる。池の雪面に対岸の樹々の影が青く落ちて,池の中程近くまで,押し出された雪の塊が散らばっていた。




三番通りを越えて,北の住宅街を東へ戻る。強い北風に乗って,大きな量塊の雲が南へ流れて行く。春に見かけた小振のシダレザクラに芽が出ていた。個人が依頼する排雪業者が作業をしていた。この一帯は敷地が余り広くはないので,雪の処理は大変な事と思われる。





雪で埋った小公園の前に出来た雪の壁が、風で抉られていた。小公園の北は農場で,その先は原野が続く。カメラを向けていると風が強まり,表層の新雪を舞い上げた。晴れていても地吹雪は起きる。




風が治まったので,住宅地の外れから原野を見渡す。西の山並みは良く見えていた。北東の白雲の下が,暗く淀んでいた。雲の下は雪が降っているのだろうか。三番通りへ戻り,買物を済ませて戻った。何時も見上げているサクランボの芽が,少し膨らんで来ていた。




昨夜、今日運ぶ小品を梱包し終えて寝室に上がると,佐渡で強い地震があったと報じられていた。MIXY友のKさんにメッセージを入れたら,大事は無かったと返信があった。原発が近いので,心配されたとも記されていた。日本中の殆どの原発が停止しているが,電力供給に問題は起きていない。新たに自然エネルギーを利用した発電の動きが始まっている。目に見えぬ脅威は、体験済み。再稼働することなく、収束へ向って欲しい。