21, 07. 2011 ノラニンジン


長く居座っていた前線が東方海上へ移動し、漸く当地らしい晴れの日が戻って来た。幾分湿度も低くなって、過ごし易くなって来た。前日散歩から戻ると、留守中に工房のK・Kさんから電話があったと、義妹に告げられた。電話を入れると、昨日午前中に粘土と石膏を届けに見えるとのことだった。

待ちかねていた連絡だった。3月末に、創りたい形が浮かんで来て、当初は使い慣れた和紙を素材にしようかとも考えたが、鋭角的な部分が欲しく、薄い陶板での制作を試みたが、取り寄せた磁器粘土が使いこなせず、粘性のある磁器粘土を分けて頂くことになっていた。K・Kさんは帯広美術館の展示の手助けでお忙しく、仕方なく手持ちの粘土で雑多なものを作って、時期を待っていた。石膏は、薄い陶板を作る為の台にする。お一人で見えるかと思っていたが、版画家のYさん、陶器の絵付けの仕事をされているというSさんとご一緒だった。北広島市の黒い森美術館への途中とのことだった。雨続きで雑草が出ている庭を案内する。花が終ったオオウバユリには実が出来始め、アジサイが色付き始めていた。




美術館の場所が不案内とのことだったので、一休みして頂いて、その間にNETで検索した地図をプリントアウトして差し上げた。周囲に殆ど建造物のない地図が現れた。原始林の南の方角らしい。3人を送り出すと、正午近くになっていた。素材も届いたので、手がけてある陶の作業に精を出した。3時前に散歩に出かけた。広い空を見ようと、北西を廻ることにした。ガマズミの実が赤味を増していた。シラカバ公園のノバラは実を付け始めていた。実を頂戴してローズ・ヒップを作ることを愉しみに、大きめのティーカップを2つ作り上げた。鳥の蓋物から削り出した粘性の高い粘土を3分の1程加えて練った磁器粘土が素材。かなり粘土は扱い易くなり、薄手に仕上がった。手がけてある陶筥も、夫々混ぜる粘土の割合を変えて、次の制作のサンプルとして作っている。





北の住宅街で、アキカラマツに似た花を見付けた。低い塀の傍にずらっと並んでいた。農場の西の道を四番通りへ向う。何処の道端も草が刈られて野草は背丈が低くなっているが、農場の土手は刈られて居らず、伸び伸びとした野草の姿が見られた。ノラニンジンには、虫が集まって吸飲していた。今年もガガイモの姿が見られ、蕾を付けていた。四番通りを東へ戻る。雪捨て場の周辺には、オオマツヨイグサが見られた。








ラニンジン Daucus carota sap. sativus セリ科