03, 06. 2011 ノビネチドリ


樹々の葉が量塊を増し、花が溢れて初夏へ移行し始めるのかと思われたが、昨日は気温が下がり、冷たく強い風が吹いた。とても6月の気温とは思われない。2週前に成形した鳥の形の蓋物が乾いてしまわぬ内に内部を削ろうと、工房へ出かけることにした。出かける前に、庭を一回りした。

ノビネチドリが開き始めていた。花房の下から順次開いて行くのだが、上まで開いた姿よりは、開き初めの方が佳い。手前が親株で、奥の株は7年程前に通路に自然発芽していたものを移植した。アトリエの南側の位置なのだが、3年前に内庭のシャクナゲの下にも、1株自然発芽して花を付け出した。こちらの花は、ピンクの色が浅い。




梅の樹の下で、ハクサンチドリも花を開いていた。その奥には白と赤のクサボケが花を付けている。スモークツリーに茶色の若葉が出て来た。バイカウツギには、蕾が出始めた。例年、今月中旬の北海道神宮祭の頃に花を開くのだが、今年は少し遅れるかも知れない。チシマヒョウタンボクに、小さな蕾が出ていた。







樹下や庭の周辺で、マイヅルソウも咲き出した。繊細な花を付ける好きな植物なのだが、根茎を伸ばして越境して増えるので、〓々値切りが必要となる。エゾルリソウに蕾が上がって来ていた。ヤマシャクヤクも開花が近くなって来た。





9時台の電車で札幌に向う。風が強いのは高台にある団地周辺かと思っていたが、琴似駅に降り立つと風が強く肌寒かった。仕事量を考慮して、タクシーで工房へ向う。濡れ布巾をかけて発泡スチロールの函に保管していた鳥の胴体は、丁度良い固さになっていた。昼食時を除いて削りの作業を続けたが完成には至らず、持ち帰って削り進めることにした。植物園で見た植物のことを話したら、K・Kさんがクマガイソウがあると庭に誘われた。白い蕾が開花間近な状態だった。日高地方の友人から貰われたとのこと。日高には、クマガイソウの群生地があると教えて下さった。



玄関前には、シロヤマブキが咲き始めていた。先日戴いた2本の芽の親株。鉢で少し大きくして、定植する場所は既に決めてある。昨夜降っていた雨は上がっている。気温も20度まで上がるとの予報なのだが、何とも寒そうな様子。アトリエには、火が入っている。


ノビネチドリ  Gymnadenia camtschatica ラン科
ハクサンチドリ Dactylorhiza aristata ラン科