21, 05. 2011 思いがけぬ大群落


午後に入って雲が増えたが、昨日午前中は晴れて気温も上がった。後半雨の予報が出ていたので、雨が来る前に移植を少しでも進めようと庭に出る。西側はほぼ20mの長さがあって、生垣を切ったことで出来上がった細長い空地を埋めるのが、中々難しい。背丈の高い植物を奥に植込み、空いた手前に背丈の低い山草を植え込むことになるのだが、花期も考慮しなければならず、組合わせが難しい。3箇所にポイントを造って、8割程は出来上がった。後は、花期が終ってからの植物を移植すれば、一先ず完成する。

発芽が遅れていて気に懸かっていたイワブクロが芽を出した。今迄何度か植え込んだことがあるが、翌年発芽して来なかった。どうやら此の地で生育することにしてくれたらしい。Hさんからお送り頂いたトキワイカリソウが、次々に咲き出した。シロバナシラネアオイも花を開いた。1本の茎に数輪の花を付けるクリスマス・ローズも咲き出した。庭の唯一のチシマザクラも花を開いた。







帰りがけに、モデルの花と不足になった鹿沼土を買求めて来ようと、散歩に出かけた。北東のスーパーにピンクのカンパネラが入っているのは確認してあったので、最初に花を買求めた駅前のスーパーを覗き、北の沢を廻って戻るコースを考えた。東町公園を抜ける。樹々の緑が量塊を増していた。何の樹なのだろうか。葉の先端から花序を出している樹があった。4月に見付けたミヤマシキミを思い出して立寄る。漸く白い小さな花を開き始めたところだった。




鉄道林前の道を西へ進む。中央の沢に続く土手に、ちらちらと白いものが見えた。此の土手で、以前オオバナノエンレイソウを見たことがある。歩道の拡張工事が行われ、歩道と土手の境には、強固なパイプの柵が設置され、土手下を覗くのは難しくなった。少し東へ戻り、新たに設置された用水路の頑丈な蓋を伝ってサワへ下りた。沢の底を西へ進む。白く見えていたものは、オオバナノエンレイソウの大群落だった。昨年この時期は個展の準備で慌ただしく見ていなかったが、以前より圧倒的に株数が増えていた。上の歩道からは殆ど見えないので、此の群落は歩道の整備で上手く残って行くものと思われる。歩道に戻り、エゾエンゴサクが咲いていた土手に立寄った。もうエゾエンゴサクの姿は伸びて来た緑で、確認が難しくなっていた。代わって地面はクルマムグラが席巻していた。




駅前のスーパーの生花店にも、白と薄紫色のカンパネラは入っていなかった。中央の沢に戻る。沢の底は、ニリンソウが咲き乱れていた。階段を上り、東の遊歩道を北へ進む。昨年は殆ど通行止めになっていた木道が見下ろせた。今年は補修されるのだろうか。カラマツが僅か数日で、すっかり衣替えをしていた。二番通りを越えて北の沢の遊歩道に入る。トチノキを見上げたが、僅かに芽が開き始めた状態だった。住宅街を東へ戻り、花と用土を買求めて戻った。庭の彼方此方に自然発芽しているシロバナコマクサを集めて、シャクナゲ前に出来た空地に植え込んだ。






昨夜来の雨が降り続いている。風は治まった。此の雨で、移植した植物は上手く根付いてくれるものと思われる。


チシマザクラ   Prunus nipponica var. kurilensis バラ科
トキワイカリソウ Epimedium sempervirens メギ科
ミヤマシキミ   Skimmia japonica ミカン科