29, 03. 2011 春めく
日中の気温が上がり、昨日は漸く春を想わせる天候となった。明るい陽光とは裏腹に、原発事故は次々と危険な兆候が広がる。地震と津波に因る被害だけでも気の遠くなる様な大惨事なのに、日本では未曾有の災害が進行しつつある。せめて米国のスリーマイル島の収束の体験が活かせないものなのだろうか。
陶土と手仕事の作業が一段落した2時過ぎに、散歩に出かけた。前日よりはかなり暖かく、雪が緩んでいた。広い空が見たくなって、東の沢から四番通りを廻って来ることにした。沢に近いお宅のナツツバキが白い芽を吹いていた。庭のナツツバキはどうなっているのかと、気に懸かる。沢伝いに北へ向う。銀色の芽を光らせているネコヤナギを見上げていると、シジュウカラが飛んで来た。
東の沢のホウノキはどうなったかと見上げるが、雪の壁が高くて近付けない。近隣の方々がダンプで雪を運び込んだ跡を、少し入ってみた。急斜面に、赤く伸びたホウノキの芽を見付けた。三番通りを越えて、高速道路の西の道を北へ向う。冬の間から気になっていた樹木の芽が、一段と大きくなっていた。どの様な葉を付けるのかが愉しみとなった。ヤナギの梢が緑色を帯び始めた。高速道路の対岸の土手の雪が随分融けて来ていた。
四番通りを西へ戻る。歩道と車道の間の雪の壁が、すっかり低くなっていた。冬の間除雪がされていなかった北側の歩道も現れていた。農場には鴉の姿がなかった。何処かに新たなご馳走を見付けたのか、食べ散らかした飼料が散乱していた。
盲学校迄戻り、北の原野へ続く道へ入る。北東は晴れていたが、西には僅かに虹色を帯びた長い雲が流れていた。雪捨て場の雪の山が、僅かに嵩を減らしていた。余り経験のない酷い冬だった。
今朝も雲なく良く晴れている。昨朝よりは少し暖かい。雪に埋っていたアセビの先端が見えている。もう少し気温が上がると、雪解けが進行するのだが。