21, 03. 2011 落ちたヤドリギ


朝方は雲なく晴れていた昨日は、薄雲がかかり、やがてねっとりとした曇り空となった。原発は放水作業が続いているが、際立った進展はない。災害から9日が過ぎて、救い出された2人の方々が出たニュースが流れた。高齢の婦人と少年。あの呆然とする様な瓦礫の中での救出作業には、頭が下がる。

前日から続けていた作業が出来上り、手持ちの革で、他のパーツを裁った。もう少し横幅を広くしたかったが、革の都合で仕方がない。接着綿も裁ち、アイロンで接着した。縫いは、陶筥の作業の合間にすることにした。一段落ついて、散歩に出かけた。殆ど陽が射していないが暖かかった。根の要る作業だったので、広い空間を見ようと、四番通りへ向った。西の山々は少し霞んでいたが、姿は見られた。高く見えているので、雨か雪が近い感じだった。五番通りへ向う道は、雪が融けていた。五番通りを廻ろうかと思ったが、交通量が多いのに歩道のない所が600mばかりあるので、もう少し路肩の雪が融けてからにしようと、四番通りを東へ向った。




農場を越えて、更に東へ向う。鴉が食べ散らかした飼料が散乱していた。何故、あの白いシートの中に飼料が入っていると判ったのか、不思議でならない。高速道路の東側の土手は、一部雪が融けて、黒い斑紋が出来ていた。




広い空地の角を曲り、南に見える木立を目指す。木立の雪は大分減って、折れた枝が散乱していた。雪に捉えられたタラノキが歩道に突き出ていた。




迂回して除雪された歩道からヤドリギを付けた大きな樹を見上げる。通り過ぎようとして、樹の根元の雪の壁に、ヤドリギが落ちているのを見付けた。3月初旬の大雪で、寄生した枝ごと落ちたものらしい。大分以前に落ちたものらく、花は蕾の状態だった。宿主の枝とヤドリギの接点は完全に一体化していた。巧みに寄生するヤドリギも、寄生主が折れてはなす術がない。ヤドリギを屈んで見ることになるとは、思ってみないことだった。





三番通りを西へ戻り、東の沢へ向う。沢にはヒヨドリの姿があった。住宅街を西へ戻る。道路と塀の間の植込みに水仙の芽が出ていた。昨年門柱にシーサーを載せておいでだったお宅のベニシタンが、久々に雪から姿を現していた。





今朝も相変わらずの曇り空。気温は低くないのか、アタローが外へ出て行った。早朝のニュースで、台湾での原発反対のデモの様子が流れていた。大きなうねりになって欲しい。