28, 12. 2010 雲を追って


前夜星が輝き、半月が見えていた昨日は、雲なく青空が広がった。期待程は気温が上がらなかったが、眩しい陽光は気分が引き立つ。書き上げた賀状に切手を貼って出しに出かけようとして、宛名書きの前に「年賀」の朱文字をプリントするのを忘れていたことに気付いた。余程急いだのか、ヤル気に欠けていたのか、恐らく双方が原因と思われる。仕方なく、義妹にゴム印を借りて押した。

午後に入って、上空は晴れているが、地平に近い部分に雲が出て来た。2時過ぎに、仕上がった賀状を出しに出かけた。駅前のスーパーで買物をして戻ろうと、郵便局を出て南西に向う。西の黒い雲の陰に陽が入り、彩雲が出ていた。南へ向い東町公園を通り抜ける。雪が積った折は中へ入れなかったが、そり滑りやスキーをして遊ぶ子供達が通った跡が踏み固まっていた。ズルズル滑る歩道よりは、余程歩き易い。広い公園は、電柱や電線の邪魔なしに、空を見渡せる。南に綿の様な雲が浮かび、北は晴れて低い位置を雲が流れていた。





一番通りに出て、中央の沢へ向う。歩道脇のイチイの生垣に積った雪が層を成して、そのエッジがキラキラ輝いていた。中央の沢の階段は滑るかも知れないと危惧したが、雪は掻かれてあり、滑り止めの砂が撒かれていた。沢の中央を流れる小川は、凍っていた。良く見ると、子供が入ったのか氷に積った雪に足を引きずった跡が見える。中まで完全に凍っている訳ではないのに、子供がすることは、危険と隣り合わせのことが多い。





買物を済ませて見上げた駅の南には、上昇する雲が広がっていた。沢の階段を下りようとして、少し北の西の遊歩道に、足跡で踏み固められた道が付いているのを見付けた。圧雪で歩き易くなっていた。西の雲を見ながら北へ向う。池の表面には、二番通りの暗渠へ流れ込む動きが判る曲線模様が出来ていた。






北の沢の東の遊歩道へ入り、住宅街を東へ戻った。ブルトーザーとトラックが対になって、排雪作業に走り回っていた。シラカバ公園迄戻る頃には、陽がすっかり傾いていた。




昨日の朝日新聞のコラムに、夏目漱石の文章を引合いに出して、寒い朝に起き上がる大変さが書かれていたが、住宅事情が改善された現在も、寒く暗い朝に起き出す辛さは余り変わらない。調査では、必要とされるのは“気合い”であると答えた人が最も多かったとのこと。寒さが酷くなるこれからは、一層の気合いが要求されることになろう。