28, 11. 2010 冬木立


朝方空を覆っていた雲が切れ、昨日は時間の経過につれて良く晴れた。透明な強い青空だったが、気温は低かった。風は弱かったが雲の流れは早く、教室の最中に二度ばかり彩雲が見られた。彩雲は、強い陽射しが雲で遮られる折に現れる傾向がある。暑い季節には見られないので、気温も関係がある様に思われる。『ツリーハウス』をお返しして、一頻り満州の話になった。小説の中に、写真を持ち帰ろうとして汽車に乗れなかった人の描写が出て来る。自分で現像をしていた父は、ネガをそのまま焼き付けた小さなサイズの写真を、衣服に隠して持ち帰った。かなり危ない所行だったが、お蔭で父が撮った子供の頃の写真は残っている。大連と新京を、ヨーロッパでもアジアでもない街と評しているが、植民地とは徒花が咲く所だと思っている。4×5cm弱の小さな写真は、パソコンでサイズを大きくして保存してある。写真の教会は、家の近くにあった大きな公園にあった教会。駅からの路面電車の終点の位置にあった。



掃除を終えた2時過ぎに、駅前のスーパーに買物に出かけた。街路樹のシナノキに、僅かに実が残っていた。殆ど手入れをされていない庭に、すっかり色の抜けたエノコログサがあった。




東町公園手前のモクレンはすっかり葉を落とし、実も黒く朽ちて、銀色に輝く花芽が出ていた。ケヤキを見上げながら公園を斜めに抜けて、一番通りへ出る。





過日見かけたズミが、赤い実を輝かせていた。バラの実も色鮮やかに残っていた。鳥は赤い色に反応するらしいが、バラの実は食料になるのだろうか。




中央の沢は、逆光で寂しくなった木立が強調されていた。沢を渡り、アンダーパスへ続く道を渡って駅前のに出ると、僅かに彩雲が現れていた。買物を済ませ、沢の西の遊歩道を北に戻る。見通しが良くなった木立の奥に、静かな水面を見せる池が見渡せた。





雪が積ると通れなくなる西の遊歩道を廻って戻ろうと、二番通りを渡って北へ向った。