07, 10. 2010 名残りの秋


道は高速道路に沿う様に西へ膨らんで蛇行し、かなりの上り勾配になっている。初めは高速道路の下を通っていた道は、やがて同じ位の高さとなり、その地点から東へ大きく弧を描きながら登って、高速道路を遥か下に眺める地点に出る。

6月初旬にこの道を初めて通った折に、茶褐色の花を付けたイタチハギ(別名 クロハナエンジュ)を見付けたことを思い出した。右手を気を付けて見ながら歩く。実でも生っているかと予想したが、花序の姿はなく、葉のみが茂っていた。少し先に、ミヤギノハギが咲いていた。夏には鬱陶しく見えるセイタカアワダチソウも、この時期になると咲き残りの花で優しく見える。道が東へ曲がる地点に、大きなクルミの樹がある。見上げると葉が随分傷んで、空が透けて見えていた。





高速道路が下に見え始めた地点に、咲き残りのナガボノシロワレモコウがあった。庭のナガボノシロワレモコウは随分以前に咲き終わり、切詰めてしまった。オオエノコロが枯れて佳い色を見せていた。





道は高速道路に沿って、南へ曲がる。傾斜はかなり緩めになった。右手に造園業を営むお宅が見えて来た。ここ迄人家は全くない。もう四番通りは近い。初夏に赤い実を付けていた野いちごの葉が紅葉していた。秋の衣装に相応しい素敵な色合い。




四番通りを渡って、農場の東の道を南へ進む。新たな干し草の白い梱包が堆く積まれていた。道端に咲き残りのマンテマがあった。庭のマンテマも夏から咲き始めて、未だ時折花を開いている。花期が長いのが嬉しい。東の沢では、ヤマブドウが赤く色付いていた。




イタチハギ       Amorpha fruticosa マメ科
オオエノコロ      Setaria viridis イネ科 エノコログサとアワとの交雑種
ガボノシロワレモコウ Sanguisorba tenuifolia var. alba バラ科