16, 05. 2010 サンカヨウ


強く吹き荒れていた風が治まり気温も上がって,昨日は気持ちの良い春日となった。ストーヴの火を止め,油絵具を使われる方々が発する強烈な臭気を,換気扇の他に窓を少し開けて逃がしたが,寒くは感じられなかった。油絵具の処理をした紙や布が入ったゴミ袋を持って庭へ出た。植物の動きが活発になっていた。

ソウウンナズナが咲き揃った。蕾を上げていたチョウノスケソウが開き始めた。芽数が増えて,背丈も昨年よりは少し高くなったサンカヨウが開いていた。小樽に住む友人に連れて行って頂いた赤岩園芸で見付けて植え込んでから5年が経つ。






カタクリに実が出来ていた。タッタソウにも小さな実が3つ。何時も昆虫に先を越されるので,何とか上手く収穫したい。




2時半過ぎに北東にあるスーパーへ買物に出かけた。帰りの荷物が重くなるので,行きがけに少し東を廻ることにした。最も葉を早く広げたナナカマドが葉のヴォリュームを増している。大小2本のサクラがあるお宅の花が満開になっていた。住宅街を進んで東の沢に向う。枝分かれした沢から東の沢の西の遊歩道を北へ向おうとして,角のお宅の住人に声をかけられた。冬の間は除雪や氷割り,雪が融けると庭仕事に余念のないご婦人。屢々前を通るので、気に懸かったものと思われる。南と東が沢に接しているお宅なので、沢の自然を充分享受されている。佳い沢であること,運動不足解消の為に歩いていることを話したら,沢でお孫さんが捕ったというカワガニを見せて下さった。黒く大きな蟹。子供の頃、創成川の川干しでカワガニを捕えたことを話したが,豊平川創成川という固有名詞に反応がなかったので、札幌のご出身ではないのかも知れない。




遊歩道を北に向い,樹々の梢を見上げる。最上部の写真は,最も鮮やかな色を見せていた大木。カエデかモミジの類いではないかと思われる。住宅街を西に戻り,三番通りの南の公園に入った。サクラが咲いていたが,その奥のカラマツの新芽に感動した。柔かな緑色に包まれていた。先日,階段には雪が残っていて下りられなかったが、雪が融けて階段が現れていたので,窪地に下りてみた。エンレイソウが大きくなり、シロバナエンレイソウも咲き始めていた。エゾエンゴサクは背丈を伸ばし,莢を付けていた。嬉しいことに、ヨブスマソウも見付かった。車の往来の多い通りには、かなり下がった地面に地区の集会所と遊具のある公園が面しているので,その南ある更に低い窪地に、植生豊かな野草があることなど、殆ど気付かれない。佳い観察場所が見付かった。






スーパーの前に、春の連休から5月一杯、臨時の小さな園芸店が出る。殆どは色の強い園芸種なのだが、時折山草も出される。バイカカラマツと名札がある白い小さな花を買求めた。もう花を開いている名称不明のカラマツの近くに植え込もうと思っている。



サンカヨウ    Diphylleria grayi メギ科
ソウウンナズナ  Draba sachalinnensis アブラナ科
チョウノスケソウ Dryas octopetala var. asiatica バラ科