22, 11. 2009 雪の華


終日雪の予報が出ていた昨日は、7時前から降り出した雪にどの位積るのかと案じられたが、正午前には晴れ上がり、日陰を残して雪は融けた。気温が低い折に降る粉雪よりも、気温が高めの折の牡丹雪は、積るのも融けるのも早い。庭木には瞬く間に、雪の華が咲いた。上写真はサラサドウダン、最下部の写真はクロフネツツジに咲いた雪の華

今日からの好天を期待して、午後から入念に床を磨いた。先週は和紙を床に水張りせずに、作業を進めた。水張りした状態で下地を作った和紙に、折山を入れて折山に絵具を施す作業。厚く、絵具や礬水(どうさ)を含んで強さを増した和紙に折山を付けるのは、かなりの力仕事になる。当然、思い通りに折山が出来ぬ場合もあり、ゴワゴワとした折山に施す絵具も、予想外の結果を生むことがある。刷毛で自在に描き込むものよりは、不特定な要素が格段に増える。後は、この要素をどう容認するかの問題となる。とんだ我慢比べと見つめる、もう一人の自分がいる。ある程度意志を反映させたパーツに、楔を打ち込む様にこの不条理の塊の様なパーツを隣接させる。






鋭く付いた折山は、床に水張りをすると、和紙の繊維の張力で消える。完全に折山を消さぬ目的の折には、水張りを甘めにすれば良い。使用する刷毛は様々。大きなものは幅が45cmもある。赤を含んだ、コバルトブルー、ウルトラマリーンやパープル系の色と、黄色を含んだセルリアンブルー、ターコイズブルー、ブルーコンポーゼ等やグリーン系の色は、刷毛を分けて使用する。黄色を含んだ青と、赤を含んだ青の混色は、色の彩度を低くしてしまう。以前は刷毛の横幅を活かして使用していたが、最近はたっぷり絵具を含ませて、縦に使用することが多い。和紙の滲みを期待しての使用法。今週は、水張りしたこのパーツに、加筆をして仕上げてしまいたい。メインとなる大きな作品の右手に位置する様に、展示の予定。




昨夜は久々に上弦の細い月が見られた、今朝は雲が多い。天候に一喜一憂する日々が続く。