08, 11. 2009 夕日 


昨日は気温が更に上昇し、暖かな一日となった。空の青は幾分和らいだが、雲一つなく晴れ上がっていた。陰鬱な日が続くこの時期には珍しい、有難い好天。

午前中の教室を終え、床を磨いて次の作品の為の和紙を水張りした。メインになる作品を展示する空間の奥に、1m 程床が下がった広い空間がある。南に面した低い位置に窓があり、吹き抜けの上方には縦長の小さな窓が並んで配され、庭と繋がっている様な魅力的な空間なのだが、このスペースの押さえ方が中々難しい。一つ間違うと散漫な感じになり、入口から続いて来た流れが途切れてしまう恐れを秘めている。低い位置の窓と高い位置に並ぶ窓に挟まれた壁に展示する作品に取りかかることにした。

夕食の支度には未だ間があるのと、不足の食材もあって、北東にあるスーパーへ買物に出かけた。もう半分程のお宅は冬囲いを済まされ、作業中のお宅もあった。東のナナカマド公園の近くに、夏から気に懸かっているいる花木があって、その様子を見ることにした。花木はツバキ。大分以前から蕾を付けていた。随分昔に、大きな鉢植のツバキがあったが、冬期間は屋内に入れていた。掘り上げて屋内に入れられるのだろうと予測していたツバキは、麻縄で縛られて其のままあった。この状態で冬を越せるのかと、気に懸かった。




進路を北にとって、三番通りへ出た。中央分離帯に、赤い小さな実を付けた樹を見付けた。葉がある内は気付かなかった実が、葉が落ちて急に現れた様な感じだった。先日見たヤドリギが寄生していた樹と同種なのかも知れない。来年、どの様な花を付けるのか、愉しみが出来た。



スーパーの西側にある巨大なシラカバ群は、夏は鬱蒼としているが、落葉が進み西からの陽が透けて見えていた。甥が子供の頃、野球の試合をしたグランドも見えた。巨木に絡まっていたヤマブドウやサンカクヅルは葉を落とし、モンスターさながらだった。





買物を済ませて外へ出ると、陽は大分傾いていた。すっかり葉を落としたナナカマド公園の樹々は、夕日に染まっていた。日が暮れるのが随分早くなった。