18, 08. 2009 ハナトラノオ


夜が明けるのが随分遅くなり、明方の気温も下がって来た。一日花のキキョウが毎日多くの花を開いては、翌日には朽ちて、新たな蕾は殆どなくなった。二番咲きの僅かな花を楽しむ為に、茎を切詰めた。葉が霜でマルスヴァイオレットに変色する頃、二番咲きの花を付けてくれる。この先庭の収束へ向けて、咲き終わった植物を少しずつ切詰め、雪が来る前に地上部分を僅かに残す状態にする作業が続く。

西側のヒバの生垣の根元で、ハナトラノオが咲き始めた。穂咲きの植物にトラノオの名称が付けられることか多いが、昨日のエエゾルトラノオmixiに頂戴したコメントに、猫の尾にも似ているという一文があって気付いたが、猫は屢々尾を立てるが、虎が尾を立てている図は余り記憶はない。威勢の良さを出す名称なのだろうが、記憶にある虎の図や映像を辿りながら、可笑しくなった。穂咲きの他の種と同様に、花穂の下から開花し始めて、順次上へと花を開いて行くが、頭頂に達する頃には、下の花は落ちて、種を形成している。何れの花も同じことながら、咲き始めの姿が美しい。日々寂しくなって行く庭の彩りとしても、切り花としても、暫く活躍してくれる。別名のカクトラノオは、茎が四角く角張っていることに因る。




初夏に花を見せていた植物は、実を色付かせている。緑がかった筒状の白い花を付けていたホウチャクソウは、緑色の実を付けていたが、その実が茄子紺になった。柔らかな緑の葉とのコントラストが美しい。朝夕の気温が下がり露が降りると、葉は黄変して朽ちる。目立たぬ花を付けていたハナヒリノキも、実を赤く染めて来た。緑に僅かに赤味が入った花よりも、存在感が大きい。実の径は5mm程。殆ど実は落ちずに、花序はそのまま枯れて冬を越す。





ハナトラノオ  Physostegia virginiana シソ科 別名 カクトラノオ
ハナヒリノキ  Leucothoe grayana ツツジ
ホウチャクソウ Disporum sessile ユリ科